夜に旗を振る

※音楽とか文房具の話とか。個人の感想です。

舞城王太郎 「熊の場所」

熊の場所

熊の場所

  • 作者: 舞城 王太郎
  • 出版社: 講談社
  • 発売日: 2004/12/07
  • メディア: 新書
  • 価格: ¥ 819(定価: ¥ 819)


極西文学論―Westway to the world」を2章まで読んだが、言及されている作家のうち既読は吉田修一だけだからなのか、著者がこだわる「場所」に対する考え方への理解が実感できないので、ちょうどノベルス化された舞城を読んでみることに。「世界は密室でできている。」は何が言いたいのかよくわからなくて 「好き好き大好き超愛してる。」は3ページで積読のままなだし、"暴力的な描写"は苦手なので多少不安だが。


読んでみた。面白いじゃん。


帯には「圧倒的な文圧」とあるが、圧力は上下方向(重さ)ではなくて横方向(速度)にかかっている。ページを開くとびっしり文字が詰っているのにダーッと読めた。速読法とかやってないから読書=頭の中で音読(だから読むのに時間がかかる)していると、音声にするリズムと文章のリズム(語り手の語るリズムってことか)が上手くハマるのだ。


煙か土か食い物」も続けて読むことにした。

世界は密室でできている。 好き好き大好き超愛してる。 煙か土か食い物