夜に旗を振る

※音楽とか文房具の話とか。個人の感想です。

キリンジ Tour2006 @ 渋谷公会堂

第2(?)期キリンジの初ツアー千秋楽@渋谷公会堂改め渋谷C.C.レモンホールへ行ってきました。結局、今ツアーは渋谷2公演しか行けなかったので、終わってしまうとこの俺の愛をどこに向けろと?という意味では非常に出し尽くせてないもどかしさがあるのですが、それは次に取っておきましょう。来年またライブやるかもと言ってたので、ぜひ仕事のピークにぶつからないようにしてもらいたいと願うばかり。

実は、先月のAX公演の記憶が今はほとんど残ってません。仕事がほぼデスマーチ状態に突入していたので、考えても仕方ないのでスガ、ライブ中も残してた仕事を思い出しては悶々(そして案の定ライブ後上司から連休出社要請メール来てた。そして今日も会社から明日早出要請のメールが来てた orz)。AX終了後、参戦者の感想を巡回して「ロマンティック街道が良かった」とか「きわちゃん(cho)の行進がかわいい」とか「松本さん(key)のJazzyなピアノソロがかっこいい」とか書いてあっても曲ごとの詳細が全く思い出せず愕然としました。ちゃんと聴けてなかった「DODECAGON」の曲が中心でMCが少なく時間的にも短い気がしたし、毒舌大ネタがあったわけでもなく、セットリスト見たらどれも聴いてた記憶はあるけど、ほぼ全く自分の中に残ってなかったことがショック。最近脳トレしてないからか?あー、さすがにエレピ担当の松本さんが上手過ぎなので素性を調べて元T-SQUAREと知って非常に納得しましたが。

というわけで、今日はAXがすごい昔のことのように思えて、新たな気持ちで観ることができました。連れの女将はこの先数年キリライブに来られなくなる予定なので今日がしばしの見納めということでもありました。


(ツアー終了したのでネタバレ)


本編18曲+アンコール2曲、うち12曲が新作から。アンコール少ないよ、もう1曲やろうよ。


バンドは[リズム隊→馬の骨チーム]+[鍵盤×1&コーラス×2→兄チーム]+[鍵盤×1→影の唄チーム]で、真城さん以外は全部入れ替え。
B:沖山優司、Dr:小松シゲル(NONA REEVES)、Key+HammondOrgan+Trombone+Accordion:伊藤隆博、Key+Guitar:松本圭司、Cho:真城めぐみ&飯田希和


今日は客席にマイクが立っておらず、カメラもいなかったので音源を残してないのかもと思うとかなり残念なのです。


ヤスの髪がさらに伸びてステージ向かって左前方の3人がほぼ同じ髪型=さらさらおかっぱ。兄はパーマのかかり具合が微妙。


正直言うとキリライブは狭い箱でスタンディングで見たい。だってねぇ、1曲目で立つか迷うんだよね。キリってそういう曲が多いから。今日も音が出ても前のほうがほとんど立たず様子見(含む自分)。歌が始まってようやく立ち始めて、立ってしまえば最後まで立ちっぱなしでいたわけですが、そのトリガー判断をしなくて済む分スタンディングはいい。でも体力的には結構つらい。微妙だ……


セットリストは前と同じだよね?→ id:nuit:20061122#music


AXでも感じてたのだけど、今回のアレンジはとてもリズムが立っていた。バラードでもちゃんとリズムが鳴っていて、聴いてる側からすると非常にノリやすい。今日の席は兄側アンプ前で終了後軽く難聴。やたらバスドラがドンドコ言ってて床も波打つもんだから、隣の女将の身体に影響ないか心配だった。アスベストは降ってないよね?コーラスが二人になったことで兄の負担が減り、かつハーモニーの厚みが増しすごく良くなった。そして、鍵盤のお二人の多芸なこと!キーボードにトロンボーン、キーボードにギター。一瞬ステージ上がトリプルギターになるわけですよ!キリでトリプルギター!。


兄のMCは「ハウリン・メガネ」。今ツアーはステージ上でハウリングが発生して、兄はヤスが元凶だと思っていたが、実はモニター音が兄のメガネに反射してマイクに入っていたらしい。→ ハウリング音を楽器に。 → ハウリング用にメガネが大きくなっていって。 → ハウリングだけで(演奏に)呼ばれたりして。


ダンボールの宮殿」アウトロのピアノソロが素晴らしい。もう1曲ピアノソロで終わる曲があってそれも良かったんだけどどの曲かど忘れした。不協和音ぽいのにまとまってるかんじのやつ。三連ロッカバラードにアレンジされた「雨は毛布のように」がとても新鮮。昔の曲も今作りたい方法でどんどん変えて見せて欲しい。ヤスは喉が疲れてるんだろうけど、しっかり歌い切っていたし、トーキングモジュレータの使用度UP。後半の「ここからはパーティーチューン」もね、パーティっぽくなってきましたよ。個人的に大好きな「Golden harvest」がもちょっとキーボードを前面に出して厚みのある仕上がりになってくれるといいなぁ。


そしてもう「ロマ街」が素晴らしく良くて。CDではピコピコしてる曲がちゃんとライブ映えするようになってる。この曲の兄がまた良くてねぇ。これだけでもどこか音源残しててくれないかと願っているのですがねぇ。


アンコールの「Chant!!!!!」兄は相変わらず歌いだすと直立不動になる。今回はちゃんと聴きこんで参加しましたよ。そして、最終日ということで、「ブルーバード」のあと再度メンバー紹介。音が切れずそのまま1曲目の「自棄っぱちオプティミスト」のサビへ繋がり歌って終了。


兄がほとんど歌ってないのが心残りです。


あぁ、これで俺の2006年は終わったも同然。次はいつになるのかなぁ。もっとライブやって欲しいんだけどなぁ。


あえて苦言を呈するならば、空調と照明。AXでは照明のタイミングがあからさまにずれること数回。渋公はそんなに気にならなかったですが。空調はねぇ、どちらの会場も3曲目あたりから冷風が身体に当たって寒かった。ライブは熱気があってこそ!な部分も多くて、前回のツアー(2004年)はそれがとてもよい形で出ていたと感じてた。お客さんの体調を考えてのこととは思うけど、冷房でその雰囲気をいきなり冷まされるとせっかくの盛り上がりが急にしぼんでしまってもったいなかった。


最後なので、アンケート書いてきました。ナツラルさん、その後どうなるのか、今月中に発表してくれませんかねぇ。


あとは、やっぱり2004年のベスト出した後のツアーがあったからこそ、今があると思った。あのツアーの中でキリンジがどんどん進化していってると感じて、人も音も生き物である限り、そのときその状態のキリに遭遇することは二度とないと思ったから行ける限り行っておいてほんとに良かったと思った。今回のツアーは、成長著しい、という種類のものではないけど、今度はベースができた上でどう裏切ってくれるのかを期待したいかなあ。