夜に旗を振る

※音楽とか文房具の話とか。個人の感想です。

永江朗 「暮らしの雑記帖」

暮らしの雑記帖―狭くて楽しい家の中

暮らしの雑記帖―狭くて楽しい家の中


衣/食/住/暮 の4章にまとめられた生活にまつわるあれこれ。まえがきで書かれているようにそれは「こだわり」ではなく、日々を積み重ねるなかで浮かび残ってきたものごとの話なのだった。目次を見ると、各話のタイトルは2つのものが並べられている。「コーヒーと袴」「泡盛とインターネット」「iPodとステテコ」。一見関係ないものがならんでいると、どうやってつながるのか興味が湧く。各話がだいたい6から8つの節に分けられていて、それぞれに見出しがつけられていたり、まず一つのものが語られてから、話の三分の二あたりでもうひとつのものが出てきて全体の起承転結が整えられているのは、"発想のもと"と言っている「暮しの手帖」のようにわかりやすく伝えるために選んだ構成なんだろう。だから、42文字×15行=660文字が300ページ以上とエッセイにしてはかなりボリュームがあるけど読みやすかった。

「衣」の章では、洋服ブラシのかけ方をテーラーへ聞きに行く。高いブラシを使う必要はない、そのかわりこまめにかけること。玄関の靴箱に仕舞ったままだったブラシを取り出して、毎晩ブラシをかけるようになった。

さあ、ふだんの生活の話をしましょう