高橋秀実 「やせれば美人」

やせれば美人 (新潮文庫)

結婚してから30キロ太った妻。お肌はすべすべ、お肉は霜降り、触ると気持ちいい。が、健康を考えると太ったままでは心配だ。夫は様々なダイエットの成功者に会いに行く。

というエッセイなのだけど、よくあるダイエット体験談ではない（結局妻はダイエットらしいダイエットをしないのだ）。ダイエット体験者の話を聞く中で著者は、なぜ人はダイエットをしたがり、にもかかわらずダイエットは成功しにくいのか、を考えることになる。著者の妻へむけるまなざしがとてもやさしくて、妻がかわいらしい人にみえてくる。夫婦の会話の部分の、特に夫の投げかける言葉の遣い方がうまいんだな。

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