その作品はゴミですか？

昨日撤収してたら、以前同じ講義を受けてた人に声をかけられた。すぐ近くに出展してたけど、出展名が本名ではないので会期中は気付かなかったらしい。私のほうはすでに片付け終わっていたので、じゃあまたと言って帰ろうとしたときに、その人が壁に直貼りしたプリントをベリベリと、包装紙でも破くように剥がしていて、ちょっとギョッとした。他のブースを見ると同じようにべリべり剥がして破いてゴミにしてる人が何人かいた。それ、ついさっきまで人様にお見せしていた作品ですよね？
手焼きだったら、たった1枚しかないプリントをそんなことしないでしょ。デジカメで撮ってインクジェットプリントしたものは、同じものが何枚でもできるから、ってことなんだろうなぁ。うーん、複製が容易だからって、「これが私の作品です。これを評価してください」って出してたものを、そんなあっさりゴミにしちゃうって、どういう神経なんだろう。ただの紙だから気にならないってこと？
以前、ある雑誌の瀧本幹也特集で、彼のどんなところにプロフェッショナルを感じるかと訊かれた人(写真家かアートディレクターだったか）が、"写真の扱いが丁寧なところ"と答えているのを読んでから、私も作品はちゃんと扱おうって決めたので、昨日の光景はけっこうショックというか、そういうことをする人には負けたくないなぁと思った。