断片
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「大人になれば」と歌ったとき小沢健二は28歳だった。
「子供の頃、大人はみんなもっと人格者だと思っていた。」と書いたとき江國香織は28歳だった。
襟付きの服を着ていたときに「大人っぽいね」といわれ、
自然に「もういい大人ですから」と口から出るようになったのも
28を過ぎたころからだったように思う。
何を以って大人とするか、なんて問いに全然意味が無いと気づいたときは
もうすでに、大人になってしまっているのだろう。
大人は殊更に、自分が大人だとは言わない。
敢えて言うならば、
自分の食い扶持を稼ぐ方法を自分自身で選び取る意思を持つことが、
一番近しい大人として存在した人たちからの自立だと思っているし、
それができるなら、彼らが育ててきたものに一つの意味を与えることになるだろう。
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大人と子供に境界はないと知ること。
センチメンタリズムの使いどころがわかること。
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想う自由と、想われる不自由。
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岡本太郎 「壁を破る言葉」より、
「なんでもいいから、まずやってみる。それだけなんだよ。」
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