初売り

地元の初売りに親と行った。服が欲しいらしい。ちょっとしたお出かけのとき、中に着るものがユ○クロのコットンタートルくらいしかないと気恥ずかしくなると言う。少ない年金暮らしの中でデパートに行くことはほとんどないから、今はユ○クロでなくてもそれなりのものが安く手に入ることを知らないのだろう。「まず値段見てから選ぶの止めなさいよ」と言いながら、それは私が親から受け継いだ中で嫌な性質の3本の指に入ることだったと思い返す。

そういえば高校生のころ(私服の学校だった)、どの服を買うか迷って決められない私に向かって親が「合わなかったら、それは勉強料だと思いなさい」と言ってくれたことで、失敗してもなにか拾えればいいんだと思えた私は生きることが少し楽になったなんて、言った当人はもう覚えていないのだろう。

結局OL向けの店で親用にセーターやシャツを買った。私は年末の断捨離効果で衝動買いをしなくて済んだ。

後日、携帯の留守電に、買った服をさっそく着て出かけた話が1通話の制限時間いっぱい入っていた。