キリンジ PREMIUM LIVE @ 日比谷野外音楽堂
飲むか飲まないか迷ったんだけども、野音で飲まないのはナシでしょ、って開演直前に缶を開ける。会場は立ち見もぎっしり。
今日はBブロックのやや右寄り兄寄りで、兄はまあまあだけど小松くんは影になるあたりかなって思って行ってみたら、けっこう良く手の動きが見える場所だった。前の席に男子、前の前も男子。でも始まったとたん、モーゼのごとく兄に向かって道が開けて、その向こうに小松くんがいて、ヤスはちょっと男子の影だったけど、そんなに観え方はこだわらないつもりだけど、野音ありがとうって思った。そして、１曲目から、高樹が、高樹が、流し目……（多分、ただ横向いただけ）。ビールの回りやすい頭にはちょっと刺激的（馬鹿）。メンノン表紙のオダジョみたいになってたらどうしようかと思ったヤスユキさんの髪はすっきりサラサラ。演奏中も風になびく！
バンドは、高樹ソロチーム(伊藤さん)＋馬の骨チーム(沖山さん小松くん)＋ヒックスヴィル(中森さん真城さん)。セットリストは新旧まんべんなく*1、野外で演ったら気持ちよさそうな曲たち プラス 雨対策の曲byヤスユキさん。「ずぶぬれで僕らは笑」いたかったのか、MCで何度も、雨が降ったら……と言う。雨は困るけど、なんかねー、良かった。序盤「Drive me crazy」「汗染みは淡いブルース」*2「あの世で罰を受けるほど」の流れで今日は何か来る！って期待感増量。あまりあの曲やって欲しいとかキリには思わないんだけど（「ロマ街」と「Golden」は入れてね、あとは兄弟の好きなようにどうぞといったところ）、今日のは良かった。
セットリストを8曲目くらいまで覚えようとしてたけど、「ブラインドタッチ」で "やば、このヤス萌え系だわ" 、続く「Golden harvest」にきゃあきゃあしてたらその後はすっ飛んだ。特に「ブラインドタッチ」がこんなに、こんなに……かわいいなんてこまるじゃないか。聴いてる瞬間瞬間でいろいろ頭をかけめぐるのに、メモリが足りなくて右から左へ過ぎ去って行ってしまう自分の脳が疎ましい。
「ロープウェイ」のイントロでうしろのほうがやたら盛り上がっていたので、"そ、そんなにめずらしいんか？"と不思議だったが、京都では演ってなかったかららしい。ここにいる中でどんだけ京都行ってるんだ、と。むしろ、西からのぼってきた人が多いのか。
「唐変木」！レゲエ！今までライブで「唐変木」聴いたことあったっけ。びっくりした。これとか「雨は毛布」とか毎回なにかしらアレンジを変えてくるのが楽しみ。
武道館はおろか、NHKホールでさえもステージが広すぎやしないかと思ったのはいつのことか。オープンエア。ビル街駆け抜ける音響。私的ピークは「冠水橋」。2004年のツアーの時に、キリンジはライブバンドになったんだと思う決め手となった曲が「冠水橋」だった。シングルを買っていなくてAXで初めて聴いて、その後の仙台・福岡で観た時にいったいこれはどこまで行ってしまうんだろうかと怖いくらいにぞくぞくした、あの感覚が今回もやってきた。あの時はライブハウスの密閉された空間にうごめいていた熱さが、今日は密度を増して野音の空に放たれていく。"夢は果てなく すべては移ろう"で、すうっと現実に戻ってくる、その落ちる感覚の儚さがたまらない。この曲の凄さはライブで体験するといや増すね。
背景側のセットが、巨大な蛍光灯を縦に並べたようなスクリーンで、「ブラインドタッチ」でLOVEとか（LOVEってガラかよおい！って笑った）、「ロープウェイ」では行進するピクトさん（それもだんだん人数が増える）、「ブルーバード」は鳥、「誕生日」ではHappyBirthdayって文字が流れたり(たぶん文字は真正面じゃないと見にくかったと思う)、「エイリアンズ」のは……エイリアンじゃないよね？そういう演出もあった。
「ブルーバード」から「ジョナサン」の鳥つながりも野音ぽいなぁ。生で聴いたら「ジョナサン」大好きになった。やあ、ジョナサン。
「ロマ街」のイントロ！なんてかっこいいアレンジ！赤い矩形がうごめく背景に、入りのリズムを取り頭を振る小松くんの後ろ髪がふわっと揺れる様が、ビジュアル的に今日の最高ポイントではないでしょうか。
「今日も誰かの誕生日」っていい曲だよなぁ。キリのわりに明るいとか、高樹なのに前向きとか、そういうのはおいといて、まだ聴いてない人にぜひオススメしたい。25日になったら是非ダウンロードして聴いてほしい。オンエアだとカットされやすいブリッジ部の"また生きてゆけるね 明日も"って歌詞が良い。
今日は「冠水橋」と「サイレン」聴いて、このままキリンジ続けてくれたら、将来S席2万3千円になってもライブ観に行くと決めました。この感覚やアレンジが定番マンネリ化しないか若干危惧はあるけれども、きっと大丈夫、だよね。
「茜色」で終わるとは思わなかったー。楽しかったー。そして、アウトロ弾いてる間の小松くんと兄のアイコンタクトが、最後の最後までなに楽しませてくれるんだコノヤロってほどだった。
いまさらだけど、ヤスの声がなんて素晴らしいものなんだって開眼した。帰ってから今年の新曲群を聴きなおしてみると、なんだかすごく暖かく感じた。魔法を信じるかい？
MC。
「そっち（客席）側行ってビール飲みたい」と何度も言うヤス。飲んで歌ってもいいんだよsaigenjiみたいに3時間くらい。余計にぐだぐだしそうだけど。
ヤス話しかけるもチューニングに夢中な兄に「人形と話してるみたい」。まぁ、いいじゃないの。
台風のZepp工業公演に来たかどうかが関係者の間で踏み絵になっている話。*3
Tシャツがオーガニックコットン。首が伸びにくいとか。*4
ハウリングメガネ再び！*5
場所によっては音のバランスが……だったらしい。私のとこでもドラム（特にシンバル）やキーボードの音が大きくて、ギターが聴こえなくなることがあったな。でも、野外だから、お祭だから、ビールが美味かったから。*6
カメラがたくさん入ってた。客席にマイク立ってた。入り口にBSフジの花が来てたからタダでは見られないところで放送するかもしれんけど*7、そこはひとつぜひDVDを！
ライブが始まるころには、ムラサキ☆サンセットをもう過ぎてたけど、ふと見上げると、星が光ってたり、ヘリコプターが飛んでいたり、野音を囲む木々から吹いてくる風が心地よい。木陰っていいよなぁ。都会には樹を植えたほうがいい。そして、野外でキリンジもまた演ってほしい。
あ。チラシの中に、年末のカウントダウンジャパンのが入ってたんですけどね、これってどなたか出るってことですか？第1弾発表にはいないみたいだけど。
1 . P.D.M. (登場BGM)
2 . YOU AND ME
3 . Drive me crazy
4 . 汗染みは淡いブルース
5 . あの世で罰を受けるほど
6 . 雨は毛布のように
7 . クレイジーサマー
8 . ブラインドタッチの織姫
9 . Golden harvest
10. グッデイ・グッバイ
11. Ladybird
12. ロープウェイから今日は
13. 唐変木のためのガイダンス
14. 冠水橋
15. ブルーバード
16. ジョナサン
17. ムラサキ☆サンセット
18. ロマンティック街道
19. 今日も誰かの誕生日
20. サイレンの歌
Encore:
21. エイリアンズ
22. 君のことだよ
23. 茜色したあの空は
*1:でも「FBHL」はやってないのね
*2:「汗染み」の途中で、ヨーロッパ企画の冬公演の先行予約が今日締め切りなのに申し込み忘れたことに気がついた。前公演のタイトル「衛星都市へのサウダージ」は「汗染み」の歌詞の一部
*3:なんで私踏んでなかったのかってそのとき沖縄行ってたんだ、そして帰ってきて荷ほどきしながらViewsic録画したのを見たんだった、かわりに翌週福岡ファイナル行ったんだ。
*5:http://d.hatena.ne.jp/nuit/20061212#kirinji
*6:でも一番音良いPA席前が関係者席ってのはｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ。
*7:Viewsic（現 Music on TV）はよくキリのライブを放送してた。ある種マニアックなav@渋公とかなぜだかツアーの仙台公演だとか
