年末に聴いていたもの - 夜に旗を振る

年の瀬に恒例な今年の●●的なものをしそこねていて、鏡開きも終わりいまさら感が漂うので駄文のほうにLast.fmランキングは載せてみたんだけど、それこそいまさらな曲が並んでどうコメントすればいいのかという状態だった。

ということで、年末に聴いてたものの記録をこのあたりで。

堂島孝平「FIRST BEGINNING」「WHITE AND BLUE」「SMILES」

今月のライブに向けて予習。iTSの試聴で"やっぱり声が苦手かも"って思っていたんだけども、そういえば建樹も田中和将もhydeさんも郷太くんも最初はだめだったのがいつしか~~麻痺して~~気にならなくなっていったなぁと思い返し、直近の3作を聴いてみた。

曲はすごいポップで、「銀色クリアデイズ」「Still」「おかしなはなし」「これ以上キミはいらない」「こんがらがった夜のムード」あたりが好きだなぁ。*1 ずっとヘッドフォンで聴いていたんだけども、音数が多くて隙がない印象で、さすがに3枚一気だと疲れた(苦笑)。この場合の隙とは構成が緻密というより、物理的に音の逃げ場がないという意味で。堂島くんて、きっとポップスのフィールドでやりたいことがたくさんあるのだと思う。それを1曲1曲にぎゅうっと詰め込もうとして密度が上がっているんじゃないのかな。だから、それを一気にしっかり聴こうとすると、受け取る側にキャパシティがないと疲れてしまうのかも。ライブのほうが隙がありそうなので、削がれた部分をどう出してくるのか週末が楽しみ。

土岐麻子「Debut」

これも今月のライブに向けて、1枚目のオリジナルを予習。「Talkin'」よりもいわゆるカフェミュージックに近い雰囲気で歌もアレンジもなされている。どっちが好きかといわれればきっと「Talkin'」かな。アレンジのバラエティと、生身の歌い手としてのあり方がより前に出ている点で。

「ロマンチック」のサビ前の音の上がり方がキリっぽいなぁと思ってクレジット見たらしっかり兄の曲だった！高樹！ステキ！
「ブルー・バード」聴いて、なんだこのツボ押しまくりな名曲は！と涙腺を緩くしていたら、オッケンさんの曲だった！たまに曲書いて、しかも自分のバンドじゃなく他人に提供する曲でこんな名曲書くなんて、どんなツンデレロマンティストだよ！と身悶えた。（←この付近、危険物取り扱い注意）天才と天然に挟まれてると、これくらいのキャラがちょうどいいのかしらね。そんな奥田"OKN"健介氏を今年も当ブログはウキウキヲッチングしていきますよ！

あぁ、ライブで「ブルー・バード」演ってくれたら泣くわきっと。マスカラはウォータープルーフだね。

toe 「the book about my idle plot on a vague anxiety」

「Talkin'」のなかで音的に一番かっこいいと思う「Talk Show」で土岐ちゃんとタッグを組んでいたインストバンドが toe。「Talk Show」は上に書いた「Debut」から最も遠い位置にある楽曲で、これがあるのとないのでは「Talkin'」の評価はかなり変わると思っている。*2 そんな toe ってどんな音楽をするのかなぁとアルバムを聴いてみた。今作ではまだミトくんは参加しておらず鍵盤も入ってないのだと思う。
一音一音がソリッドで、多分録り方をそうしてるとおもうんだけど、後ろにドラムがあって前にギターがあってと、音が立体的に構成され空間的に広がって響いている。音の輪郭がシャープで、ドラムさえもメロディアス。これを聴くと「Talk Show」が toe featuring 土岐麻子だったということがわかる。